労基署の監督官がやって来る。その時どうすれば…。

それはある日突然に…。かかって来た電話は労働基準監督署から…

 

監督官『もしもし、OO株式会社さんですか?私、XX労働基準監督署の監督官△△と申します。社長さんもしくは人事労務の責任者の方とお話させていただきたいのですが…』 

 

社長『(オドオド緊張しながら)はい、変わりました。社長の◇◇と申しますが…』

 

監督官『あ、社長さんですか。労基署の監督官の△△と申します。実はうちの監督署では、所轄の管内の事業所さんを定期的に巡回させて頂き、御社の労務管理が、法律通りにきちんとできているかどうかをチェックさせていただいているんです。今回は御社の方を訪問したいと考えています。つきましては、今月の中旬か、下旬くらいにお時間を頂きたいのですが…。』

 

社長『(緊張の面持ちで)はぁ…。でもどうしてウチなんでしょうか?従業員も20人にも満たない零細企業にどうして…?』

 

監督官『いやいや、社長さん、そんなに構えていただく必要はないですよ。定期巡回で管内の事業所さんはランダムに選んでいるだけですから。つきましては、お邪魔する時までに、これから申し上げる書類を用意していただきたいんですが…(以下略)』

 

 以前は行政官庁の中でも、マイナーなお役所であった、労働基準監督署とそこで働く労働基準監督官が注目を集める存在になってきました。その原因としては、テレビドラマ“ダンダリンー労働基準監督”に代表されるように、メディアでの露出により知名度が上がってきていること。また、“ブラック企業”なる流行語の流布により、会社を取り締まる行政機関として、労基署が認知されていること等が挙げられるでしょう。

 

 上記の監督官と社長の会話は、私自身がそのやり取りを間近で見たものではありませんが、おそらく、労基署から電話がかかって来た場合は、社長さんはどのような対処をしたらよいのかわからず、このようなしどろもどろなやり取りを繰り広げていてもおかしくありません。

 

 “調査に来られて、何か不都合なことが見つかってしまったらどうしよう…”“ひょっとしたら残業代を遡って支払わされるかも…”そう言った不安も頭をもたげるかもしれません。

 また、“従業員の誰かがチクリやがったのか!!誰だチクった奴は一体!!”と従業員に対し、疑心暗鬼になり労使関係が悪化してしまう可能性もあるでしょう。

 

 いざとなってあわてないような、日ごろの準備と心構え…。そのためには以下のことを知っておいても損はないと思います。

労基署の監査って一体何を調べられるのか?

  どんな流れで調査が行われるのか?

  違反が指摘されたらどうしたらいいのか?

 このページではこういったことをレクチャーしていきますたいと思います。

 

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労働基準監督官ー法律上の立場

労働Gメンー労働基準監督官

    その法律的な定義と役割とは?

 

 労働基準監督官とは、厚生労働省に所属する公務員職ですが、労働基準法や労働安全衛生法といった法律の違反に係る捜査、調査を行う“特別司法警察官”です。労働基準法や労働安全衛生法といった法律には罰則が付与されますので、法違反に対しては検察に送致する権限も持ち合わせております。

 

 法律条文では労働基準監督官の職務権限はどのように定義されているのでしょうか?確認してみましょう。

 労働基準法101条

 “労働基準監督官は事業場、寄宿舎その他の付属建設物に臨検し、帳簿及び書類の掲出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。” 

  ⇒監督官の事業所の立ち入り調査の権限についての記載です。

 

 同102条

  “労働基準監督官は法律(労働基準法、労働安全衛生法)違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う”

   ⇒労基法、安全衛生法違反の事案で重大又は悪質な事案、例えば安全衛生法の違反が原因で、工場で死亡事故が起こったようなケースがあれば、事業主を検察に送致できるような非常に大きな権限を持っていると言うことですね。

 

 しかしながら、労働基準監督官に与えられている権限は、基本的には労働基準法違反及び、労働安全衛生法の違反(労災隠しを含む)のみとなります。よって、民事上の問題や、労働基準法や安全衛生法以外の法律に根拠があるような問題…。例えば、雇用保険法上に規定されている離職票の発行などの問題には介入できません。

 わかりやすい例を一つ挙げると、事業主が労働者を即日解雇し、解雇予告手当を支払わないという事案があるとします。労働基準法20条には、労働者を予告なしに即日解雇する場合は、平均賃金の30日分の解雇予告手当を事業主が支払わなければならないことになっています。解雇予告手当の支払いなき即日解雇はこの労基法20条には抵触する行為になりますので、労働基準監督官はこの解雇を手続の部分、つまり、解雇予告手当の支払いに関しては介入することができ、支払うように行政指導を行い、それに従わなければ、検察庁への送致までの権限を持ち合わせているわけです。

 しかしながら、解雇理由が正当なのか不当なのかという点においては、少なくとも労働基準法の中に規定がありませんので、その部分に関しては介入できないということになります。極端な話、社長が従業員Aの容姿が個人的に嫌いだと言う理由でもって解雇したとしても、労働基準監督官は“その解雇は正当な理由がなく無効だから、従業員Aを職場に復職させよ!!”という指導はする権限はないということになります。

 

ドラマ“ダンダリンー労働基準監督官”では主人公の女性監督官が民事上の問題や労基法以外の問題にまで介入する場面が結構見受けられたように思いますが、あれはあくまでドラマなので、実態とは違います。。。 

 

 蛇足ですが、上記の例のような解雇理由が正当なのか不当なのかという、いわゆる民事上の問題に対しては、都道府県労働局の企画室という部署に配属されている“紛争調整官”という役職の職員がその調整にあたります。この“紛争調整官”は主任労働基準監督官クラスの比較的上位職の職員がローテションでその職務を2−3年行いますが、その間はいわゆる“特別司法警察官”という身分ではなくなり通常の厚生労働省の職員的な立場でしかありません。あくまで、民事上あっせんや労働局による指導(いわゆる当事者間同士の話し合いの促進)の調整役に過ぎません。

 場合によっては、都道府県労働局長の名前で文書で指導が行われるケースもあるようですが、あくまで民事上紛争である以上、検察庁への送致などそういったことはする権限までは持ち合わせてはいないわけです。

 また、各労働基準監督署には都道府県労働局の企画室の出先機関として“総合労働相談コーナー”という民事上の問題を調整するセクションが設けられていることがほほんどです。

 もし労働基準監督署から電話があったとしても、最初から必要以上に構えたりしないで、彼らの要件が何なのかを見極める必要があるでしょう。

 それが、来社しての調査を求めるものなのか、民事上の話し合いを求めるものなのか、何らかの理由で労基署に呼び出しをしているのか…。それを知ることにより、練ることができる対応策も変わってきます。

 

 

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労基署の監査って一体どんなもの?

労働基準監督署が行う監査、調査、臨検って、どんな種類があるんだろうか…

 

労働基準監督署が行う調査には主に、5種類にカテゴリー分けできるでしょう。

1.定期監督

  年度の計画を定めて行われる監督、監査です。月次によりターゲットの業種を特定して行うようなケースもあるようですし、予め年度の最初にターゲットの事業所をピックアップして行うようなケースもあると聞きます。

 また、多くの労働基準監督署では、“集合監督”という監査を定期監督の一環で年度に2回程度、それぞれ3日間くらいかけて行っています。

 この“集合監督”は所轄管内の事業所をランダムに選び出し、社長または人事責任者に来署依頼を出し、署内の会議室等で各事業所の労務管理の基本事項をヒアリングを行い、法違反があれば違反切符を切る(つまり是正勧告を出すということですが)というような調査業務を執り行います。

 ただし、この“集合監督”は1事業所あたりの調査時間が30−40分程度と時間制限があったり、監督官が実際に事業所内部を直接監査するのとは違い、持参したペーパー資料を基に監査を行うため、(他の監査と比較してですが)あまり厳しい突き上げや追及がないのではないかという、個人的な感想を持っています。

 

  

2.申告監督

 労働者または元労働者の申し立てに基づいて行う監督監査のことをいいます。申告と言う行為は労働者又は元労働者が個人の権利救済を目的として労働基準監督署に対して、事業所の労働基準法(又は労働安全衛生法)の違反を申し立てる行為を言います。

 基本的な考え方としては、“個別の権利”の救済ということになりますので、例えば未払い賃金や残業代等の労働債権が発生している(と推定できる)ケースに労働基準監督署は労働者からの申告を受理し、事業所に対し調査、監督を行います。

 よって申告した労働者に対する個別の事案と言う側面が強いものになります。もちろんその際に申告した労働者以外の労務状況をチェックし是正勧告を行うこともありますが、基本的に申告事案(給与未払いなら給与未払いの事案)が解決するとそこでクローズとなります。

 この申告に基づく監査は“事業所に法違反がある”という前提での監査になりますので、対応を誤るとやっかいなことになってしまうので注意が必要です。 

  

3.情報監督

 在職労働者あるいはその家族、退職労働者等の情報(いわゆるタレコミですね。)を根拠に行われる監査、調査のことです。情報提供は、来署しての相談、匿名の投書等様々な方法があります。この“情報監督”の際は労働基準監督官は『この事業所には法令違反が存在する!』という前提で訪問してきますので要注意です。

 平成16年の“公益通報者保護法”の施行に伴い、労働基準監督署も労働基準法、労働安全衛生法の法違反の通報窓口となっている関係で、こういった情報監督(特に在職労働者からの情報によるもの)は昨今、非常に注力しているように思われます。

 来署または、電話での情報提供の際に、労基署は情報提供者に対し、事業所を監査するに当たり“会社に対して情報提供者の名前を明かしていいか?”であるとか、“名前は明かせなくても、こういった情報が労働者から寄せられたということを会社に言ってもいいのか?”ということを確認します。

 情報提供者が名前を会社に開示してもいいというケースであればもちろんですが、少なくとも、“情報が寄せられたということを事業所に明かしていい”ということであれば、監督官は情報で寄せられた“法違反があるとさせる”部分をピンポイントで責める、つまり尋問できるということになります。

 もし、情報提供者が名前の開示も、情報があったということすら会社に伝えることがNGなのであれば、労働基準監督署としては、定期監査を装って事業所に調査に行くという方法を採らざるを得ないということになります。

 建前上は定期監査であったとしても、実は情報提供(タレコミ)による監査であるということはありえる事なのです。

 上記の“申告監督”もこの“情報監督”も共に“事業所に法違反が存在する”と言う前提で監督官が監査にあたりますが、両者の決定的な違いは申告監督の場合は、申告労働者の名前を開示して、個別の労働債権の救済を行うことを原則としますが、情報監督は寄せられた情報(タレコミ)の真偽の確認はもちろんのこと、事業所の労務管理が法令通りに行われているかが全般的にチェックされる可能性が非常に高いということです。

 情報監督の場合も初期の段階で対応を誤ると、あとあとかなり面倒なことになってくることが予想できます。

 

 4.災害時監督

 労働災害が発生した際し、死傷者が出た場合にに事業場に出向いて行われる監督、監査です。労働災害に至った経緯、原因の特定、安全衛生体制に不備がなかったかであるとか、従業員の過重労働の有無等が主な調査項目となります。

 

 5.再監督

 定期監督、情報監督等で見つかった法令違反が是正されたか否かを確認するための監査です。

 

 

 あくまで当方の私見なのですが、他の都道府県はわかりませんが、大阪府下で限って言うと、こういった監督の場合(特に定期監督)に事業所側(社長あるいは人事労務責任者)に事前にアポを取っている場合の方が多いように思います。抜き打ちで行うケース(これを通常臨検といいますが)もなくはないでしょうが、そういった場合は社長や人事責任者等が不在であったりして、空振りに終わるケースも考えられます。労基署も国の機関である以上は、血税をムダには使えないわけで、内容をヒアリングする相手がいるかどうかわからないのに訪問するというのはリスクがあるからでしょう。

 

 ただし、従業員から寄せられた情報があまりにも悪質な場合…例えば定時に従業員達にタイムカードを打刻させて、その後にサービス残業を強要しているであるとか、抜け打ちで訪問しないとその現場を押さえられないような事情なのであれば、予告なしに訪問を受けることもあるようです。

 

 事前連絡で事業所に監査に来るようなケース、あるいは期日を指定して呼び出されるケースであれば、対策を立てる余地がございますので、労基署から連絡があったタイミングで当事務所にご相談頂ければと思います。

 

 当事務所では労基署の監査の事前の対策立案や監査の立会い是正報告書の作成等でお力にならせていただきます。詳細はこちらから

                  

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どのような法違反が監査、臨検で指摘されるか

労基署の監査で指摘されることはどんなこと…??

 

 あくまで当方の経験を基にした記載になりますが、以下のような法違反の指摘が結構多いように思います。

 

 ・雇入れの際の労働条件の明示をしていないケース⇒労基法15条違反

  従業員を雇入れる際は、法で定められた一定項目の労働条件を労働者に対して書面で表示する必要があります。この法律に反した場合30万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

 ただし、口頭で労働条件の明示のみであったとしても、この15条に抵触しているという理由でもってのみ、その約束した労働条件そのものが無効になってしまうということではありません。民法では口頭での契約での有効性を認めているからです。

  

 *雇入れの際の労働条件明示はこちらの方に詳細記事を設けていますのでご参考になさってください。

                       

               “雇入れ時の労働条件明示”の説明記事へ

 

 

 賃金不払い⇒労基法24条違反

  支払期日が到来しているにも関わらず、給与が未払い(一部未払いを含む)になっている場合は行政指導の対象となります。

 また、一定の例外を除き、給与支払いの5原則(通貨払い、全額払い、直接払い、一定期日払い、月に一回以上払い)のどれかに反しているケースであっても指導の対象になります。

 これは退職金や賞与の場合でも就業規則等に支払いの計算方法や支払い時期の定めがある場合はこの労基法24条の適用を受け、指導の対象となります。

 この24条違反に対しては、30万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

 

 ・法定労働時間を超過して労働させているケース⇒労基法32条違反

  何の法的手続きを経ず、従業員に1日8時間、1週40時間の法定労働時間(休憩時間を除く)を超え労働をさせた場合は指導対象となります。結果的には時間外労働協定の締結もしくは、変形労働時間制の導入を検討するような指導になってくるでしょう。

 この32条の違反に関しては、6ヶ月以下の懲役または30万円以上の罰金刑に処せられる可能性があります。

 

 ・賃金未払い残業(いわゆるサービス残業)⇒労基法37条違反

 法定労働時間を超えた残業、深夜10時以降の残業、法定休日の休日出勤に対して法律で決まった割増賃金を支払っていないケースがこれに当たります。

 この37条に違反した場合は6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金刑に処される可能性があります。

 

 就業規則の作成届出違反⇒労基法89条

  常時10名以上の従業員がいる事業所の事業主は就業規則を作成して労働基準監督署に届け出なければなりません。10名以上従業員がいる事業所で就業規則が作成されていない。あるいは作成はしているが、届出をしていなかったり、法律で記載することが必須である事項が記載されていなかったりした場合は労基法89条に抵触し、指導の対象となります。

 この89条の違反に対しては、30万円以下の罰金刑に処される可能性があります。

 

 労働者名簿、賃金台帳を作成していない⇒労基法107条、108条違反

  事業場の規模に関係なく、使用者には労働者名簿と賃金台帳の作成及び一定期間の保管が義務付けられています。また、それぞれに記載しなければならない一定の項目がありますので、その項目が抜けていても指導の対象となります。

 この107条、108条に違反すると30万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

 

 健康診断を実施していないケース⇒労働安全衛生法66条1項違反

  健康診断の実施は事業場の規模を問わず実施する義務を課せられています。年一回以上の定期健診の実施がないケースは指導の対象となります。

 

 最低賃金に満たない賃金しか払っていないケース⇒最低賃金法4条、労基法24条違反

  最低賃金は都道府県別に設定されている地域別最低賃金と、事業所の業種別に設定される産業別最低賃金に分かれます。月給制で固定残業を含むような形態で給与を支払う契約をしている場合は、時間給換算した場合に最低賃金を下回らないかどうか等を、監査、調査の前にチェックしておく必要があるでしょう。

 罰則の適用に関しては、地域別最低賃金の違反の場合は最低賃金法4条違反の罰則が適用され、50万円以下の罰金、産業別最低賃金の違反の場合は労基法24条違反の罰則が適用され30万円以下の罰金刑を課せられる可能性があります。

 

 

 上記の法違反の指導以外にも、厚生労働省が出している一定の基準(これを告示や通達といいますが)満たないような労務管理をしているようなケースも告示違反として指導の対象となり、是正を求められるケースもあります。

ただし、告示違反に対しては上記の法違反とは異なり罰則の規程はありません。以下に告示違反の例を記載しておきます。

 

 従業員の労働時間を把握するシステムを導入していない

  これは“労働時間の適切な把握のために使用者が講ずべき基準”という厚生労働省が平成13年に出した通達が根拠となっています。この通達には使用者が労働者の労働時間を適切に把握する手段の原則等が定められております。タイムカード管理等もなく、全く何も時間管理をするようなシステムもないような事業所や、時間管理をしていても、その方法が適切ではないような場合に指導が行われることがあります。

 

 有期労働者の雇い止めに関しての基準に反している場合

  期間の定めのある従業員を契約満了でもって、次回の契約をしない場合(これを雇い止めと言いますが)も一定の予告期間の基準が厚生労働省の告示で定められています。

つまり、更新を3回以上もしくは通算の雇用期間が1年を超えて雇用している場合は、30日以上の予告期間で雇い止めの予告をしなければならないことになっています。一定の要件を満たす有期労働者の場合は期間満了の日に何の前ぶりもなく“あなた今日で終わりだから明日から来なくてもいいよ”というのは告示違反になるということです。

 こういった場合も有期労働者の申し立てにより指導が入ることもあります。

 

                 

 

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調査に際しての事前準備、事前対策

調査、監査に際し事業所で備えるべき必要書類、可能な事前対策とは?

 

 前に記事でも申し上げましたが、(あくまで私見ですが)定期監督の場合は事前に労基署からのアポイントがあり、会社側に監査に訪れるケースが多いように見受けられます。また、仮に抜け打ちで訪問されたとしても、余程のことがない限りは、“これから来客があるので対応ができない。”“アポイントがあって、これから外出しなければならない。”“人事労務の責任者が不在で対応ができない”等の理由があれば、後日で日程調整に応じてもらえます。

 

 できれば、労基署からの事前連絡、あるいは抜け打ち訪問を受けたが後日の日程で調整中…こういったタイミングで当事務所にご相談いただければ、講じる対策が検討できます。

 

     初期の労基署への対応策に関してのご相談は

          

 

 では、これより実際に労基署の調査の事前対策、どのような書類を用意しなければならないのか、ということをお話していきたいと思います。

 

 以下の資料が実際の調査で、提示するように求められることが考えられます。

  ・労働者名簿

  ・労働条件通知書

  ・賃金台帳(おおむね直近3ヶ月くらい)

  ・出勤や労働時間を把握できる資料、つまりタイムカードもしくは出勤簿(おおむむ直近3ヶ月くらい)

  ・就業規則(10名以上の事業所は必須、10名未満の事業所は作成していれば)

  ・各種協定書関係(時間外休日労働協定、変形労働時間協定等)

    *有給休暇関連の情報監督では、計画付与の協定の提示を求められる可能性もあり

  ・定期健康診断の個人票

  ・有給休暇の管理表

    *法定の書類ではないのですが、これも有給休暇の情報監督では提示を求められる可能性あり

  ・安全衛生体制に関する資料

    *例えば、衛生委員会の設置義務がある事業所では衛生委員会の議事録がこれにあたります。

 

 もしも、事前アポイントのある監査、あるいは日程調整をしてもらった後の監査なのであれば、この辺りの書類がきちんと準備されているか等を確認しておく必要があるわけです。

 

 法定労働時間を超えての労働が常態化しているのであれば、もちろん時間外労働協定(36協定)の締結、労働者への周知は必須ですし、労基署への届出も必要になってきます。この36協定に関しては、締結だけでは充分ではなく、労基署への届出を持って効力が発生するという解釈になるからです。こういった手続を経て、適法に時間外労働を行っているのかどうかも、調査ではもちろん対象になってきます。

 

 労基署からの調査の事前連絡があった際に、当初協定の締結をしていなかったとしても、調査の日までの間には時間がありますので締結、届出を済ませておきたいものです。

 調査直前に体裁を合わせて、届出したような印象を与えてしまうことは否めませんが、“我が社は法令順守の意志がある”ということを、調査の担当官にアピールできる可能性もあるからです。締結届出がないままに調査を受ける受けるよりは、はるかに印象がいいと、私の経験上そのように感じます。

 

 就業規則に関しては、よくある勘違いによる法違反は本社のみ提出していればOKというように思っておられる社長さんや人事責任者の方が非常に多く見受けられます。(これは上記の36協定に関しても同様のことが言えるのですが)。

 支社、営業所、支店等に関しても、常時使用する労働者が10名を超える場合は、就業規則をその支社等を管轄する労働基準監督署に届け出る義務があります。

 支社、営業所等の従業員数を今一度確認し、抜かりがあるようであれば就業規則を最寄の労基署に届出ておくことに越したことはありません。

 

 あとよく見落としがちなのは、安全衛生体制に関してです。中小企業さんでも、10名以上50名未満の規模であれば、建設業、製造業、運送業などの一定の業種においては、安全衛生推進者、それ以外の業種では(例えば銀行等)衛生推進者を選任し従業員の健康状態の確認や健康異常の早期発見や職場の安全体制の確立等に勤める必要があります。

 この安全衛生推進者や衛生推進者は、一定の業種経験の他にも、厚生労働省が実施する講習の修了でも資格が得られますので、このあたりもきちんとクリアにしておきたいところです。

 

 

  いざとなって慌てなくてもいいように、御社の日常の労務管理が適法に行われているかどうか診断いたします。

                       

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            労働基準監督署の調査、監査に立会います

                     

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   “労基署から電話があった!!”“監督官が突然訪問してきた!”どうすれば…

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調査・監査の大まかな流れ、手順

労基署の調査・監査の大まかな流れは…

       −調査はどのような流れで進み、どのようなことを尋ねられるか??−

 

 調査のおおまかな流れをここで掴んでおきましょう。

  

 いわゆる“定期監督” (建前上は定期監督だが実は“情報監督”のケースも含む)は以下のようなフローで監査が進むことが一般的です。

 第1フロー:会社全般についての調査

   これは監督の対象会社が、どのような事業を行っているのかであるとか、調査対象の事業所以外に、支社、支店、営業所等の有無、所在地等一般的な会社の照会を受けることがあります。もちろん監督官は調査に訪問する前に、対象会社のホームページや署の端末上で労災保険の適用に関する情報などを事前に調べた上で来ているのは間違いないでしょう。よって、あえてこの辺りを調査の対象にしないことも考えられますが、(社交辞令的に)尋ねてこられることもあるため、会社案内や組織図くらいは用意しておいたほうが良いかもしれません。もちろんこういった資料は労基法上の作成、保管義務がある資料でもないので、なければないで構わないでしょう。

 

 第2フロー:従業員に関すること

 次に、どのような雇用形態の従業員をそれぞれ男女別に何名雇用しているのかという調査になります。正社員OO名(うち女性O名)、パートタイマーOO名(うち女性O名)、契約社員OO名(うち女性O名)…etc.というような回答を用意しなければならないわけです。事業所あるいは人事部等が保管している労働者名簿があれば、対応できると思います。

 

 第3フロー:労働条件に関して(賃金関連含む)

 ここからが本格的な調査で、場合によっては法違反が指摘され是正勧告の対象になりうる重要な箇所です。以下の項目を重点的にヒアリング、チェックされます。

  ・始業、終業時刻、休憩時間等の所定労働時間に関すること

  ・休日、休暇(法定、特別)に関すること

  ・賃金の締め日、支払日、支払方法に関すること

  ・賃金制度(棒給体系、手当の種類とその定義)に関すること

  ・割増賃金の計算方法(時間外、休日、深夜)

   この段階で、事業所で一番賃金の低い従業員が最低賃金に抵触していないかどうか、調査されることがあります。固定残業制を導入している事業所では、固定残業代も加味した上で最低賃金に抵触するかどうかを事前に確認しておく必要があるでしょう。

 

 用意すべき資料、書類としては就業規則(就業規則のない事業所であれば、労働条件通知書兼雇用契約書で代用)、賃金台帳といったものが必要となります。

 

 第4フロー:勤怠管理

  ここも労基署の監査の中では、重要な箇所になってきます。以下の項目がヒアリングされます。

   ・労働時間の管理方法(タイムカード?自己申告制?)

   ・有給休暇の付与日数、消化日数、残日数等の管理方法

   ・変形労働時間制の導入の有無。

   ・裁量労働制の導入の有無

   ・時間外労働時間のカウントの方法(端数処理方法も含む)

 

   ここで用意すべき資料、書類はタイムカードもしくは出勤簿(出面)、有給休暇の管理簿、各種協定書(時間外労働協定変形労働時間協定計画年休の協定等)ということになり、それぞれの項目について該当する協定書でもって、その整合性を説明していくということになります。有給休暇の管理簿は法律上作成義務のある書類ではないので、なければないでよいと思います。ただし、但し有給休暇関連での情報監督のケースでは、“管理簿がなければ、各々の従業員の有給休暇の残日数等をどのようにかんりしているのか?”と監督官から聴かれるケースがありますので、理にかなった回答を用意しておく必要があるでしょう。

 

 第5フロー:従業員の健康管理状況

  こういったところは、知らず知らずのうちに法律で義務化されていることでも見落としてしまい、監査で指摘されて法違反に気付くケースもしばしばです。気をつけたいところです。

  具体的には

   ・健康診断の実施状況

   ・(選任義務がある事業所に対して)産業医の選任状況

   ・(選任義務がある事業所に対して)安全管理者、衛生管理者等の選任状況

   ・(選任義務がある事業所に対して)安全衛生推進者、衛生推進者の選任状況

   ・直近3〜6ヶ月以内に残業時間が80時間を越える長時間労働をしている従業員がいる場合の対応、対処(医師の面接等)

 

 第6フロー:その他監査調査で指摘されうること

   ・協定書が適正に締結、届出されているか?

    届出義務のある36協定や変形労働時間制の協定はもちろんですが、届出義務がない協定でも、会社がその制度を運用しているのであれば、提示を求められる可能性があります。

   よくあるケースではお盆休みを有給休暇の取得したものとして運用しているケースでは“計画付与”の労使協定がきちんとできているか否かがチェックされますし、会社の親睦会の費用を給与から天引きしているケースでは、いわゆる“賃金控除協定”が労使で締結されているかどうかがチェックされます。

  また、協定の相手方が適正な立場の者を選んでいるかであるとか、選出方法が選挙などの民主的な適正な方法で行われているかどうかもチェックされうる事項です。

 

   ・管理監督職の範囲が適切かどうか

   時間外労働、休日労働の適用除外となる管理監督署の範囲が適正かどうかも昨今の重要な調査対象事項の一つとなっています。これは“名ばかり管理職問題”がマスコミに取り上げられるようになった数年前からの傾向です。会社が“管理監督職”であるとする一定以上の職域の従業員に与えられる権限や給与などの待遇等をまとめておき、管理監督者として適切であるとの会社の主張を裏付ける必要があるでしょう。

 

     

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是正までの流れ(是正勧告書交付から是正報告書提出まで)

法令違反の指摘から是正報告の提出まで

 

 労基署の定期監督、監査の流れは1つ前の記事で詳しく見て参りました。この記事では、監査で法令違反が監督官から指摘された場合の、対処の流れについて見て行きたいと思います。

 

 是正勧告書の発行

  労働基準監督官の調査により、労働基準法、及び労働安全衛生法上の法令違反が見つかった場合は、“是正勧告書”が事業所に対して交付されます。これには、どのようなことが法令違反となっているのかという具体的なこと、違反の指摘の根拠となる法令条項、是正期日等が記載されています。

 

 指導票の発行

   同様に監督官の調査により、具体的な法令違反とまではいかないが、厚生労働省の告示等が守られていない等、何らかの労務管理上の改善を採らなければならないと判断された場合に、指導票という書類が交付されることがあります。これも是正勧告書のように期日を定めて是正、改善を求めるものから、ただ単に注意喚起を促す目的で行うものまで、多岐に渡ります。 

 指導票が交付される一つの例としては、適正にタイムカード設置等により労働時間を把握する方法を事業主が講じていないケース等は、法違反とまでは言えないものの、厚生労働省の告示に則った労務管理を怠っているということで指導票の交付を受けることがあります。こういう場合では、指導票の交付であっても期日を決めて是正を求められることが多いです。

 

 これら、是正勧告書や指導票の法的な意味合いとしては、強制力が伴うわけではないので、あくまで行政指導の範疇になります。しかしながら、特に是正勧告書なんかは法令違反を指摘されているわけなので、従わずに放置、無視を続けていけば、最終的に送検等にされてしまう可能性もあります。行政指導ということで軽視しないで、最終的には是正する必要があるといえるでしょう。

 

 是正勧告書、指導票の交付後のフロー、注意点

  是正勧告書及び指導票が交付されたら、記載内容に基づいて、指定期日までに、是正報告書を作成、提出する準備を行います。ただ、指定された是正期日までに、社内の体制を整えて報告書を提出することが難しい場合もあるでしょう。そういった場合は、担当官監督官に事情を説明すれば、大体のケースでは期日の延長に応じてくれるでしょう。あくまで、誠実に法令違反の是正に尽力ししているが、時間を要するために期日までの是正が難しい旨を、事前に報告する必要があります。

 ただし、何も申し出をせずに期日になっても、報告をしないようなケースであれば、法令違反をそのまま放置する意図があると捕らえられ、再監督の対象事業所とされてしまう可能性がありますので、必ず担当監督官との連絡は欠かさないようにしましょう。

 是正報告書のフォーマットに関しては、当方の経験上、担当監督官が用意したものを使用するケースと、全くフォーマットを定めずに自由様式のもののケースの2通りあるようです。また、指導票を交付された場合は指導票の是正内容に関しても、是正報告書の中に組み込んでも構わないと思います。今までに別にするようにとの指示があったことはありません。

 

 この是正報告書の提出を持って、監査、調査は一旦終了となります。

 

 フローをこうして見て参りましたが、いざ労基署から“やれ、是正報告だ!指導票だ!”と言われても、こういったことに馴れておられない、事業主様にとっては、なかなかどのように対処すればよいのかわからないというのが、正直なところではないでしょうか。

 

 当事務所では、労基署の調査の立会いから、是正報告書の提出、完了までをサポートさせていただくサービスをご用意しております。詳細はこちらから

                                            

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