なぜ職場のメンタルヘルス対策が必要なのか?

社会全体におけるメンタルへルス不全者の増加

 

 昨今、うつ病やメンタルヘルスの不調という言葉をよく耳にします。また、仕事上での過重労働や職場でのいじめ、嫌がらせに起因して発病したとして、メンタルヘルス不全を労災申請するケースが増えており、また、場合によってはこういった労災が認定されるケースも増えております。

 また、仕事以外でも色んなストレスがある現代社会において、社会全体においてメンタル不全を訴える者が増えており、職場環境が原因ではなくても、メンタルヘルス不全となった従業員と会社がどう向き合っていくかということも、企業側が早急に対処する必要がある課題でしょう。

特に小規模の中小企業では、ファミリー的な雰囲気が災いして、社内ルールが不明確であるために、いざ、このようなメンタル不全者が発生してから対応に苦慮するケースが増えてきました。一定の期間の欠勤後(または休職後)に発症前に就業していた業務につけるのか?その判断はだれがするのか?ということが不明瞭なまま、解雇してしまい、その後トラブルになったケースも見受けられます。

 

職場でのメンタルヘルスの取扱いの問題点として

 @発症に至るまでの経緯、症状、回復までの過程が人それぞれケースバイケースで1つのパターンの対策を用意しているだけでは不十分である点。

 A重度の場合は療養期間が長期にわたることがありうる点

 B長期療養したからといって、必ずしも発症前の状態まで回復する保証がない点。

 という特徴があり、通常のケガや病気とは一線を引いて考えなければならない部分も出てきます。

 

 また、従業員一人一人の仕事上の依存度が高い、中小企業であれば、従業員の一人がメンタルヘルス不全を発症し、長期休職となってしまった場合は、他の従業員で休職従業員のカバーをしなければならないため、マンパワー的にかなりの負荷が圧し掛かってくるばずです。 

 上記のようなケースで、休職の取得回数や取得期間に関するルールが設けられていなければ、同一の病状で休職を何度も請求するような、従業員も出てくるわけで、そうなってくると、不在をカバーしているほかの従業員達の士気にも影響してくるということになりかねません。

 

 また、長期療養するメンタル不全者にとっても、療養中の自分の処遇が不明確であれば、安心して療養に専念できる環境とは決して言えないでしょう。休職して療養に専念できる期間的な猶予はどれくらいあるのか?その間の給与はどうなるのか?復職の際に会社は何かサポートをしてくれるのか?こういった社内ルールがあるだけで安心感を得て、療養に専念できるという効果が期待できるわけです。

 

 こういった事情により、一定規模以上の企業はもちろんのこと、中小零細企業でも、メンタルヘルス関連の規定の整備は不可欠な状況だということがお解りいただけると思います。

 

 当事務所ではハラスメント規定も含んだ、メンタルヘルス規定の整備に関してお力にならせて頂いております。

  お問い合わせはこちらから 

 

休職規定の整備と期待できる効果ーその1

休職規定を設け、期間等の決め事のほかに、同症病での期間の通算規定を設けましょう。

 

 期待できる効果) 

 休職規定があいまいなため(あるいはないため)に起こりえる対象従業員が何度でも同じ症病で長期休暇(休職)を繰り返すとリスクが防げます。

 

 メンタルヘルス不全といっても、回復期間にどの程度かかるかであるとか、どの程度まで回復するのか、ということはケースバイケースですし、一旦復職した後も症状がぶり返すというケースもあり得るでしょう。再発が2度、3度と繰り返されるようになってくれば、会社としてもその対処に頭を痛めることになってきます。

 休職規定が整備されていないがゆえに、休職期間も不明確、同様の症状での休職期間の通算規定もないがゆえに、いたずらに休職期間や回数を延長していると、それがその会社での“慣行”ということでルールが定着していまい一度復職したら休職期間がリセットされ、何度でも休職できるという、就業規則上のルールが存在する”ということと同視されてしまう危険性もあるわけです。

 そうなってくると、いつまでも戦力として復帰する見込みのない従業員の籍を確保しなければならないばかりか、会社側が支払う社会保険料等、会社が負担するものは計り知れません。

 

 また、休職している従業員側から見ても、一見戻るべき場所があるということは、安心感があるかもしれませんが、休職期間が長期化するに従って、その従業員の不在を支える同僚達の負担も増えていくということですから、復職後も周囲の冷たい視線にさらされることがあり得るわけです。そうなってくると、職場のいじめ、嫌がらせ行為という新たな火種を生み出してしまうことにもなりかねません。

 

 そういったことを避けるためにも、休職規定の設置や強化見直しは企業としては不可欠なものとなってきます。

 

 ハラスメント規定の制定や、見直しによる強化、整備に関しては当事務所の方でお力にならせて頂いております。

 お問い合わせはこちらからどうぞ。 

休職規定の整備と期待できる効果ーその2

休職期間中でも会社が従業員の回復状況が把握できる体制を整えましょう。

とかく、メンタルヘルス不全者に対する接し方というのは、会社側も対応になれないこともあってか、“腫れ物の触るような”傾向になりがちです。また、休職したメンタル不全者に対しても、症状やキャラクターにもよりますが、自分から連絡をしてこないことがあるため、会社側が全く、その休職従業員の現状の回復状況が把握できていないということが、よく見受けられます。

 会社の人事対応者としては、もちろんその休職者が従業員である以上は、連絡して、状況を把握しなければならないのは100も承知のはずなのですが、連絡の手段や連絡の頻度が適切なのかどうかが判断できずに躊躇してしまうケースがままあります。

 そもそも、休職期間というのは、健康上の理由で労務の提供ができない従業員に対して、会社側が配慮的に与えている解雇の猶予期間であるということを、まず考えなければなりません。また、そういう考え方から判断すると、休職期間中でも、会社側がイニシアティブを取り、休職従業員をしっかり療養させなければならないわけですから、会社側が回復状況を全く把握できないということは、問題があるといわざるを得ないでしょう。

 そういった状況を避けるためにも、休職規定を整備した上で、手段や頻度を明記した上で、会社から定期的に連絡をする、あるいは本人から連絡させるような、根拠規定を設けておくべきでしょう。 その際に、誰が(あるいは、どの部署が)連絡調整役を務めるのかという部分も決めておいたほうが、現場の対応もスムーズに行えて、ベターです。

 

 メンタルヘルス規定の整備に関しては、当事務所でもお力にならせて頂いております。

 お問い合わせはこちらからどうぞ

 

休職規定の整備と期待できる効果ーその3

復職の判断基準に関すること

 

 復職に関する決め事も、休職規定の整備に関しては重要事項の一つとなってきます。一番よく問題になるケースは、休職中の従業員の主治医の見解と会社側の復職に求める回復基準にずれがある、ということです。主治医が“就業可能”との診断書を発行しても、休職前のように職務遂行能力が回復しているとは限りませんし、メンタルヘルス不全の場合は“回復した”との本人の申出があって、一旦復職しても、同様の症状にぶり返してしまうということがままあります。

  主治医から復職可能の診断を受けて、復職したとしても、復職後欠勤を繰り返すようなことがあるのであれば、周りの士気にも影響してくることもあり得るわけですし、そういった健康状態の従業員を通常の状態で就業させるとなると、会社側の安全配慮義務違反だと言われかねません。 

 こういったトラブルを避けるためにも、復職に関する要件に、本人の主治医以外に、産業医や会社が指示する医師の診察を受けさせる旨の命令権を確保し、場合によっては、診断書の提出を求めるような規定を設けておいてもよいと思います。 その際に診断書の料金をどちらが負担するかという部分まで含めて規定に設けておけばいいでしょう。

 また、“復職後も欠勤を繰り返す”ような従業員に対しては、欠勤日が通算XX日に達した場合に再度の休職を命じることができる規定を、会社側の命令権確保のために設けておきたいところです。

  加えて、もしも会社側の余裕があるようであれば、リハビリ出勤(慣らし勤務制度)のような制度を導入し、一定期間業務に耐えうるくらいに回復しているかどうかをチェックする期間を設けてもよいかもしれません。

 そして、こういった状況を踏まえた上で、最終的に復職の判断は誰が行うのかという部分まで規定しておくべきでしょう。もちろん、復職判断は会社側がイニシアチブを持ってすべきです。 

 

 休職規定の整備はメンタルヘルス関連の労使紛争予防に不可欠になっています。当事務所でもハラスメント規程を含む休職規定の整備にお力にならせていただきます。

 

   お問い合わせはこちらから

 

 

 

 

ハラスメントに関する規定の整備

ハラスメント規定の整備の重要性 

休職規定の整備と同様に、ハラスメント関連の規定の整備も必要になってきました。

そもそもハラスメントとはどのようなことを指すのでしょうか?定義付けをすると、“職務上の地位や影響力を利用し、相手の人格や尊厳を侵害する行為や言動”ということになります。

 昨今“アンガー・マネージメント”つまり怒りのコントロールができない、中間管理職の社員が増えてきていると思います。管理職としてふさわしくない人間を管理職として登用してしまうと、こういったパワーハラスメントも問題に会社が直面することがたびたび起こります。また、管理職として適性のある方であったとしても、時には上司からのプレッシャー、締め付けと部下への気遣いが求められる、中間管理職社員の立場の難しさや、そういった逃げ場のない状況におかれたストレスが部下等の下の従業員に怒りの矛先を求めたときに、パワーハラスメントが起こってしまう可能性があり、それは規模等を問わずどんな職場で起こってもおかしくないのです。

 また、このようなハラスメントが起こってしまうと、当事者はもちろんのこと、そのときに社内にいただけの従業員でさえも間接的な影響を受け、メンタルヘルス不全になってしまうこともあります。

男女雇用期間均等法の直近の改正に伴い、セクシャルハラスメントの規定を配備している企業さんは多いと思いますが、パワーハラスメントの規定の整備をされている企業さんは少ないのではないかと思います。

メンタルヘルスの関連規定の整備の一環として、ハラスメント規定も整備することをお勧めいたします。

ハラスメント規定の作成のポイント

1.どのような行為、言動がハラスメントに該当するか、具体的に列挙する記載する。

 但し、パラーハラスメントの性質上ケースバイケースで取り扱わなければならないケースもあるため、その点を考慮する必要があります。

 ex)ハラスメントを受ける側の個性、性格により受けるダメージが異なる。

   行為者の職務上の地位や影響力により、ダメージを与える影響度が異なる。

2.悪質な場合は懲戒の対象となる旨も定めておく。

 その際には就業規則の本則の懲戒規定の部分にきちんとリンクさせておく必要があることは言うまでもありません。

 

 御社でも一度ハラスメント規定の見直し、整備をされてみてはいかがでしょうか?

  ハラスメント規定の整備に関しては当事務所でもお力にならせさせて頂いております。

 お問い合わせはこちらからどうぞ。

 

 

 

その他効果的な運用、対策

・規定とは別枠でのマニュアルでの管理

 これ以前の項目で再三お伝えしている通り、メンタルヘルス対策、ハラスメント対策は様々なケースが想定され、ケースバイケースでの対応が求められます。よって、規定を整備してもそれだけで対策が充分か?と問われれば、限界があると答えざるをえません。

 こういった問題はどうしても想定外のことが起こりえますので。

 よって規定とは別枠でマニュアルを作成した方が、より個別対応がしやすいと考えます。

 例えば前の記事で記載した、“ハラスメントの具体例”などをマニュアル化したり、“復職までのサポート体制のフロー”“主治医、産業医等の連絡、情報伝達フロー”等、規定化しにくいものはマニュアル管理することにより、運用しやすくなる効果が期待できます。

 特に“ハラスメントの具体例”に関しては、ハラスメントに該当すると考えられる言動、態度を具体的に記載列挙し、全従業員に配布、周知徹底することにより、事前予防の対策につながります。

 

・相談窓口の設置等

 中小企業さんで、ここまでの対応が必要かどうかという議論もあろうかと思いますが、相談窓口を社内に置くもしくは、外部に委託する。もしも、社内に設置するのであれば、相談担当者の育成手順や研修事項、社内での資格取得制度等を盛り込んだ規定を作成しておくことを推奨いたします。

 実際に中小企業さんにおいては、社内に相談窓口設置し、相談担当者やカウンセラーを雇用する、もしくは一から育てるような物理的、金銭的な余裕はないと思われますので、現実的には外部委託する方法を採るケースが多いと思います。

 そういった外部機関活用の場合の費用負担も含んだ外部窓口の利用に関してのルールに関しても明確化しておくことは不可欠でしょう。

 

 当事務所ではハラスメント規定も含んだ、メンタルヘルス規定の整備に関してお力にならせて頂いております。

 お問い合わせはこちらから

 

サポートエリア

サポートエリア
 基本的に全国対応いたします。

最重要サポートエリア

(大阪府全域)
 大阪市内(住吉区、阿倍野区、住之江区、東住吉区、西成区、平野区、天王寺区、大正区、浪速区、生野区、中央区、西区、港区、東成区、福島区、此花区、北区、都島区、旭区、鶴見区、城東区、淀川区、東淀川区、西淀川区)

堺市(堺区、北区、西区、中区、東区、南区、三原区)、松原市、八尾市、東大阪市、門真市、守口市、摂津市、吹田市、豊中市、高石市、和泉市、狭山市、河内長野市、富田林市、羽曳野市、藤井寺市、柏原市、大東市、四條畷市、寝屋川市、高槻市、茨木市、箕面市、池田市、枚方市、交野市、泉大津市、岸和田市、貝塚市、泉佐野市、泉南市、阪南市、能勢町、豊能町、三島町、太子町、河南町、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町、千早赤坂村
 
重要サポートエリア(京阪神地区、関西全域)

京都府
京都市(右京区、伏見区、西京区、南区、東山区、山科区、下京区、中京区、上京区、北区、左京区、八幡市)

長岡京市、向日市、京田辺市、城陽市、宇治市、木津川市、亀山市、久御山町、精華町、大山崎町、その他京都府全域

兵庫県
神戸市
(東灘区、灘区、中央区、北区、兵庫区、長田区、須磨区、垂水区、西区)

尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、明石市、その他兵庫県全域
奈良県
奈良市、大和郡山市、生駒市、香芝市、天理市、葛城市、大和高田市、橿原市、桜井市、宇陀市、王寺町、その他奈良県全域

和歌山県 
和歌山市、海南市、有田市、岩出市、紀の川市、橋本市、その他和歌山県全域
 
遠隔地サービス(メール顧問、スポット相談業務等)サポートエリア
全国47都道府県全域
福岡県福岡市(城南区、博多区、中央区、東区、早良区、西区、南区)、福岡県北九州市小倉北区、小倉南区、戸畑区、門司区、八幡西区、八幡東区、若松区)その他福岡県全域、等全国対応いたします。

免責事項
当ホームページは情報の掲載に関しては、万全を施しておりますが、全ての個別事案に対しての絶対の保証をしているわけではございません。当ホームページ掲載の情報の取扱いに関しては、個人の責任においてお扱いいただきますようにお願いいたします。当ホームページ掲載情報の扱いに際し、個人もしくは法人が何らかの損害を被ったとしても、児島労務・法務事務所ではその責任を負いかねます旨予めご了解下さい。
著作権に関すること
当サイト等に掲載されている文章を含んだコンテンツの著作権は当事務所の所有となります。当サイト等の全部または一部を、権利者である当事務所の許可なく無断で複写・転載・転記する等の行為は法律に抵触し処罰の対象になります。特に書き込みサイト、BBSサイトへの無断転載、無断転記に関しては刑事告訴も視野に入れ、断固とした法的措置を検討致します。