再度の育児休業取得要件の緩和措置への労務対応

産後8週以内に父親が育児休業を取得した場合等に再度の育児休業の取得が可能となります。

 原則、育児休業・介護休業法では1度育児休業を取得した後は、配偶者が死亡するなどの厚生労働省令で定める特別の事情がない限りは、再度の育児休業の申し出はできません。

 改正前はこの特別の事情は以下の5点に限定されていました。

 1.産前産後休業または新たな育児休業の開始により育児休業期間が終了した場合で、産前産後休業または新たな育児休業の対象となった子が死亡したとき、又は他人の養子になったことなどの理由により労働者と同居しなくなったとき。

 2.介護休業の開始により育児休業期間が終了した場合で、介護休業の対象となった家族が死亡したとき、または離婚、婚姻の解消、離縁などにより対象家族と労働者との親族関係が消滅したとき。

3.配偶者が死亡したとき。

4.配偶者が負傷、疾病などにより子の養育が困難になったとき。

5.婚姻の解消その他の事情により配偶者が子と同居しなくなったとき。

 

今回の法改正により、1.から5.までの特別な事情がなかったとしても、産後8週間以内に父親が育児休業を取得した場合には、育児休業を再度取得できるように、取得要件が緩和されました。

 

 また、厚生労働省令が改正され、前記1.から5.の特別の事情に加え、以下の6.7.が育児休業の再度取得できる要件に追加されました。

 6.育児休業の申し出に係る子が負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態になったとき

 7.育児休業の申し出に係る子について保育所における保育の実施を希望し、申し込みを行っているが、当面その実施が行われないとき。

 

よって、現行の就業規則もしくは、育児休業規定において、再度の育児休業取得の要件が先ほどの1.〜5.までの限定列挙記載なのであれば、改正法対応として、6.と7.の項目を追加しなければならなくなります。

 

 なお、この6.7に関しては、再度育児休業が取得できる要件のほかに、厚生労働省令の改正により、

 ア)育児休業の申し出を開始予定日の1週間前までとする要件

 イ)育児休業の申し出の撤回後に再度の育児休業の申し出ができる要件

 

  というように、上記ア)およびイ)の追加要件にも該当するようになりました。 

 同様に現行の規則が限定列挙記載なのであれば、6.および7.の部分の追加修正が必要になってくるでしょう。

この記事は私が書きました

児島労務・法務事務所 代表 児島登志郎
 社会保険労務士・行政書士
 組織心理士・経営心理士(一般財団法人 日本経営心理士協会 認定)

 元大阪労働局 総合労働相談員
 元労働基準監督署 協定届・就業規則点検指導員


 社会保険労務士として開業する傍ら、大阪府下の労働基準監督署にて総合労働相談員、就業規則・協定届点検指導員を計10年間勤める。
その間に受けた労使双方からの相談数は延べ15,000件以上、点検・指導した就業規則、労使協定届の延べ総数は10,000件以上に及ぶ。
圧倒的な数量の相談から培った経験・知識に基づいた労使紛争の予防策の構築や、社員のモチベーションを高める社内制度の構築を得意分野としている。

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