店舗における女性薬剤師の活用についてー短時間正社員制度の導入を!!

多様な働き方を検討し、女性薬剤師の活用方法を探りましょう。

 前述の記事でも述べましたが、国内で就業する薬剤師さんの6割以上が女性です。

 女性を長期雇用し、活用することが調剤薬局からしてみれば、長い目で見た、大きな労働力確保になることは間違いありません。

 そういった女性薬剤師さんが結婚、出産等の人生のイベントを経て、さらに現役で仕事をしたいという就業意欲を掻き立てるような職場環境にするには企業としてどういったことをすればよいのでしょうか?

 人生のポイント、ポイントでのライフスタイルに合う様な多様な就業環境を提供することが一つの解決策になってきます。

 特に、出産後の子育てと仕事の両立ができる環境の整備は、女性薬剤師を活用する上で重要なキーポイントです。

出産後も就業を希望する社員の考え方は次の2通りとなるでしょう。

①結婚、出産など人生の重要なイベントの後も、法定の産休や育休制度を利用しながらフルタイムで正社員としての希望するケース

 ・社内の産前産後休業や育児休業制度が現行法に沿った形で運用されているか再度確認してみましょう。

 ・現行法より充実した福利厚生の検討の余地の有無を考えてみましょう。

②退職しないものの、子育てに手のかかる時期については、フルタイム勤務ではなく、子育てにポーションがおける勤務体制を希望するケース。

         短時間正社員制度の導入の検討を!!

 

短時間正社員制度について

 短時間正社員とは…

 『通常の正社員に比べ、1週間の所定労働時間がおおむね2割程度短く、パートタイマーのような期間の定めを設けず、評価に関しても通常の正社員と同じ評価基準が用いられる社員』と定義付けられるケースが多いようです。

 例)

  通常の正社員の所定労働時間が 1日8時間×週5日勤務=40時間/週 とすると

  短時間正社員は  

       1日6時間×週5日勤務=30時間/週  という勤務形態を設定してもよいですし、

       1日8時間×週4日勤務=32時間/週  とすることも可能になります。

 

  短時間正社員制度を導入するメリットは…

  社員側のメリットとしては人生のその時のステージごとに、多様な働き方の選択肢が増えるということで人生設計がしやすくなるということはもちろんですが、会社側のメリットとしては、求人票を出す時に『時代の最先端の労務手法を取り入れている会社』ということで、ハローワークや民間職業紹介会社はもちろん、求職者からも好印象を持ってもらえると同時にライフステージごとの多様なスタイルの働き方を提供することにより、社員(主に女子社員)の会社へのロイヤリティ(忠誠心)の向上および職場定着率の改善に繋がります。

 

 短時間正社員制度導入の際の労働条件の設定について

  ・賃金額

   基本給に関しては、通常の正社員を基準として労働時間に応じて逓減することは可能です。基本給以外の諸手当に関しては、その手当の性質ごとに労働時間ごとに逓減することがなじむものなのかどうかは個別に検討していく必要があります。

 

 ・退職金

  退職金制度のある会社に関しては、短時間正社員も退職金の支給対象とすることをお勧めします。ただし、もちろん通常の正社員と同じ支給テーブルを用いる必要はありません。退職金支給テーブルとして一般的な3つの方法

        ①基本給×掛け率(いわゆる“基本給連動型”と呼ばれるテーブル)

        ②(基本給以外の)算定基礎額×掛け率

        ③ポイント制

 の3パターンが考えられますが、それぞれのパターンによって通常の正社員と同じテーブルで評価しつつも労働時間に応じた支給額の逓減を組み込んでいくのが一般的です。3パターン各々に適切な逓減の手法を用いて設計していきます。

  もちろん、退職金制度の設計や変更についても当事務所でお力添えさせていただいております。

 当事務所の退職金制度設計・変更サービスについては以下バナーをクリック下さい。

 ・賞与

  賞与は一般的に基本給がベースにされることが一般的だと思われますので、その場合は減額された基本給をベースとします。基本給以外をベースにしている場合は別の基準で逓減手法を考えます。

 ・人事評価

  人事評価に関しては短時間正社員も評価の対象とし、通常の正社員と同じ評価基準を用います。こうすることで短時間正社員も自身のキャリア形成等を評価の中で実感し、目的意識を持って仕事ができる環境にすることができます。

 女性が活躍できる職場環境の整備は政府もその取組を国の政策課題としている最中です。

 当事務所では上記のような“短時間正社員制度の導入”等で、御社の女性薬剤師の活用、戦力化を支援させて頂きます。

この記事は私が書きました

児島労務・法務事務所 代表 児島登志郎
 社会保険労務士・行政書士
 組織心理士・経営心理士(一般財団法人 日本経営心理士協会 認定)

 元大阪労働局 総合労働相談員
 元労働基準監督署 協定届・就業規則点検指導員

 

 社会保険労務士として開業する傍ら、大阪府下の労働基準監督署にて総合労働相談員、就業規則・協定届点検指導員を計10年間勤める。 その間に受けた労使双方からの相談数は延べ15,000件以上、点検・指導した就業規則、労使協定届の延べ総数は10,000件以上に及ぶ。 圧倒的な数量の相談から培った経験・知識に基づいた労使紛争の予防策の構築や、社員のモチベーションを高める社内制度の構築を得意分野としている。

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